今日は先輩
sunnyさんと男二人旅。
横須賀に行ってきた。
sunnyさんは僕の尊敬する先輩。
ウチの会社を辞め、大手シンクタンクでコンサルをやっていたのだが、
この度その会社を辞めて地元の街に戻ることになり、
今回は惜別ショートトリップということになった。
男同士で惜別なんて大げさかな?
でも自画自賛だが、mkは男と子供にこよなく愛される男なのだ(笑)。
その辺は僕の自慢でもある。
sunnyさんの人生は順風満帆だ。
ウチの会社でも評価抜群だったが、さらにステップアップを目指し転職。
コンサルタントとして腕を磨いてきたし、資格もバンバン取っている。
しかし、今回そのキャリアの終着点として地元へのUターンを選んだ。
周囲はびっくりしたらしい。
sunnyさんの決断の理由は「子供を田舎で育てたい」から。
東京でバリバリやってきたsunnyさんの結論は、
『この街で子供を育てたくない』というものだった。
sunnyさんは「大統領のように働き、王様のように遊ぶ」人だったが、
結婚してからは意外なほど家庭に回帰した。
奥さんの人徳か、子供のかわいさか、
いずれにせよ、sunnyさんは「家庭こそ自分の守るべきもの」という
おおよそ独身時代の彼からは想像できないような(笑)言葉を吐くようになっていた。
僕はそんなsunnyさんを一層敬愛していたものだ。
なので、今回の彼の決断も不思議には思わなかった。
素直な気持ちで祝福し、この惜別の旅への誘いにも快く応じた。
それはさておき、なぜ横須賀なのか?
理由はズバリ『戦艦三笠』を見に行くためだった。
そう、sunnyさんは海軍オタク。
そして、、、実はこのmkもそうなのだ。(あ~、言っちゃった!!(^^;))
* * * * * * * * * * *
京急で東京から1時間弱。
我々は横須賀中央の駅に降り立った。
sunny 『ついに来たな。』
mk 「来ちゃいましたね。」
海軍の聖地・横須賀。そこに降り立つ我々は非常に厳かな気分だった。
駅では横須賀海軍カレーのマスコットキャラがお出迎え。
さっそく写真に収める。
sunny 『お前、何こんなもんの写真撮ってんの?』
mk 「いや、、、実は自分最近ブログやってまして…。」
sunny 『何ぃ、ブログ? 俺にもアドレス教えろよ。』
mk 「知り合いには絶対に教えません!!」
いかん…、ブログを書き始めて以来、変な写真を撮るクセが付いちゃってるよ…。
我々の持つ横須賀のイメージは米兵と、スカジャンと、ロケンロール。
でも実際の横須賀の街はただのありふれた地方都市にしか見えなかった。
sunny 『米兵、いねぇなぁ…。』
mk 「寒いからっすかね?」
そう…、今日の横須賀は歯の根が合わなくなるほど冷たい風が吹いていた。
(ーー;)
sunny 『ポニーテールの女の子もスカジャン着たガキもいねぇじゃねぇか。』
mk 「今どきそんな奴、KENTOSにでも行かなきゃ会えませんよ…。」
こんな漫才みたいなやりとりをしながら我々は三笠を目指す。
日露勝利の立役者の雄姿を早くこの目で見るのだ。
我々は寒風の中、歩みを進めた。
横須賀中央駅から10分ほど。
岸壁にその巨大な姿が横たわっていた。
「戦艦三笠」
1900年11月、英国ヴィッカース造船所にて進水。
1903年12月、連合艦隊旗艦となる。
1904年2月に始まった日露戦争において、東郷平八郎大将率いる連合艦隊の
旗艦として、終始敵の集中砲火を浴びながらも奮戦。
同年8月の黄海海戦では露国東洋艦隊に大打撃を与え、
1905年5月の日本海海戦では、露国精鋭のバルチック艦隊を全滅させる
偉功をたてた明治期日本海軍屈指の名艦。
南方はるかに北上する露国の大艦隊を発見した際に全軍に発信された言葉、
『皇国の荒廃この一戦にあり、各員一層奮闘努力せよ』 は特に有名。
1926年に退役後は「記念艦」に姿を変え、横須賀の地で雄姿を誇っている。
(『mk、右○か?(ーー;)』と思う人は、
司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読んでみるべし。)
船内に入る。
外からみると大きかったが中に入ると以外に小さい。
しかし、この艦が明治の日本の海を駆け抜け、激戦を戦ったかと思うと感慨深い。
それまでふざけていたsunnyさんもmkも無言。
それぞれが思い思いの妄想にふける。
主砲をみて大はしゃぎ。
「こんなデカイのぶっぱなしてたんだ!!」
東郷元帥の居室を見る。
「この部屋で日本海海戦の作戦が練られたのか…。」
大のオトナが戦艦をみて興奮してるってのは
多分女性にはまったく理解できないんだろうね。
でも、男はいくつになってもそういうものだ。
『 三笠、ずっと来たかったんだよなぁ…。
東京に来て長いけど、横須賀なんてなかなか来ないし、
ましてや一緒に行ってくれる奴なんていなかったから。 ありがとな、mk。』
sunnyさんはしみじみそう言った。
少し寂しそうなsunnyさん。
横須賀に、ほんの少しだけのなごり雪が舞っていた。