2005年1月29日(土)
朝に強いmk。
目覚めが良すぎて、低血圧だった昔の彼女に激怒された経験ありです。(^^;)
睡眠時間は短くとも、楽しい予定のときにはバッチリ起きます!!
顔だけささっと洗って食堂に赴くと、すでに朝食が用意されていた。
お味噌汁の匂いに惹かれ、みんなもぞろぞろと起きだして来る。
素朝食はシャケの塩焼きにお母さんお手製の煮豆などなど。。。
朴な味だが、やけにウマい。
つまるところ農家のお母さんの手作りの味なのだが、
いわゆる外食では味わえない美味しさ。
独り暮らしの身では滅多に味わえない家庭の味に感激し、
ついついゴハンをおかわりしてしまう。
食事を済ませ、早々に準備を整え、ゲレンデへ出発。
天気は快晴。冷たい風が心地いい。
お母さんが軽トラで板を運んでくれ、僕らはご主人運転のバンでゲレンデに送ってもらう。
民宿、本当にいいなぁ。。。
今回は参加者の中にボード初心者が多かったため、
初日はファミリーゲレンデに行くことになった。
僕にとっても1年ぶりのスキー。感触を確かめる意味でも賢明な選択か。
ゲレンデは快晴で、目が痛いくらい照りかえっている。
雪の量もまずまず。
まずは2~3本滑ってみる。
しかし、、、予想以上にカンタンなゲレンデで
徐々~に欲求不満に陥る。
しかもボーダーの人達とスキーの僕では滑るスピードが合わない。
うむー、こんなはずでは。(ーー;)
気分転換にゲレンデの端に座り込んで煙草を吸っていたら
可愛がってた後輩女子達からコーヒーブレイクに誘われる。
二人ともに最近彼氏が出来たと報告を受けた。
彼女達の辛い恋を知っている僕としてはうれしい限りだ。
嬉しそうに語る彼女達のノロケ話に耳を傾けているうち、
いつしか僕まで満面の笑みを浮かべていた。
幸せな話を聞くと、僕までパワーをもらえる。
スキーもいいけど、こういう時間も大事だよね。
日が傾いてきたので、本日の滑りは終了。
終わる頃には初心者の人たちも今日一日でかなり上達していた。
明日は少々ハードなゲレンデでも大丈夫か?
是非そう願いたい。(^^;)
宿に帰りウェアを脱ぎ、近くの公営温泉へ。
ラグーンの温水プールも併設した立派な施設。
町おこしの一環なのだろうが、観光客にとっては嬉しいことだ。
露天風呂に浸かり、筋肉をほぐす。
シンと冷えた空気になか、空を見上げると
満天の星が降ってきそうなほどの輝きを放っていた。
快適な時間。
この気分を味わえただけで新幹線代はペイしたな。
やっぱり来てよかったよ。
十分に暖まり、宿に戻ると、最高にいい匂いに満ち溢れていた。
お母さんの明るい声が響く。
『さぁ、もうカニできてるよ!!』
かにかにかにかにかにーーー!!
このためにはるばる東京からやってきたのだ。
ニンマリしながら席に着く。
ビールで乾杯を済ませ、いよいよ「宴」のスタート!!
まずは焼きカニ。
浅めの土鍋にアルミホイルを敷き詰め、その上で山盛りのカニが
蒸し焼きになっている。
大き目の脚を手に取り、ぎっしりと詰まった身をガブリとほおばる。
うまーい!!!
塩で味付けただけなのに、口中に濃厚なカニの風味が広がる。
産地ならではの新鮮で質のいいカニの証拠。
はふっ。はふっ。ごくっ。ごくっ。
塩気の効いた熱々のかに。
ビールが進んでしょうがない。
カニに夢中になり「無言」になったところで、
お母さんがこれまた地元で取れたマスの塩焼きを持ってきてくれた。
これまた最高!!
川魚って生臭くて水っぽいことが多くてあまり好きじゃないんだけど、
これも衝撃的に美味かった。
いかん、肴の美味さについつい日本酒に手が(笑)
うむー、何か出てくるものみんな感動的に美味いんですけど…。
ヤバいです、但馬地方の食材。
焼き魚を食べ終わったタイミングで、
いよいよカニ鍋がセッティング。
焼きカニだけでも超豪勢なのに、さらに同じ量のカニを使って
地元の新鮮な野菜とともにカニ鍋を食すのだ。
まさに最高の贅沢。
『このカニは鍋に入れてもいいんやけど、生でもイケルよ。
あとちょっとだけ湯がいて、しゃぶしゃぶにしても美味しい。
いろいろ試してみて。』
マジっすかお母さん!!
言われるがまま、ます生を試す。
しょうゆも何もつけず、切れ目の入った部分から“べろん”と向いて、
豪快にほおばるのだ。
上質の甘エビのようなもっちりと食感。
コクのある濃厚なかにの味わい。
しかも臭みがまったくない!!
その甘美な味わいに一同シーンとなる。
次にしゃぶしゃぶ。
生のトロ~リ感は姿を消すが、湯通ししたことで味が一層締まる感じ。
しかしその分香りがぐっと引き立ち、これまた絶品。
そしていよいよしっかりと鍋に投入。
これぞカニの味!!
風味と香りと舌触りのバランスがしっかり確立し、これぞカニという感じ。
しかも煮込んでも全然水っぽさを感じない。
特にぎっちり詰まったカニツメの濃厚でホクホクした味わいときたら、
口にした瞬間「うわっ!!」と叫んでしまったほど(笑)。
今思い出してもヨダレが出てくる。
大満足な我々にお母さんがとどめの一言。
『はい、ぞうすいの準備ができたよ。ダシが効いてて美味しいで~。』
お母さん…、もうひと思いに殺してください。。。(笑)
このぞうすいがもの凄くって、ほとんどカニの味しかしない!!
今まで食った「ぞうすい」というカテゴリーの食事の中では
ナンバー1かも…。
ポン酢を少したらすとまた最高。
みんな満腹だったにもかかわらず、文字通り別腹でぺろりとたいらげた。
来てよかった。いや、生きててよかった…、と思ってしまった晩餐でした。
今まで食べてきたカニが偽モノに思えるほどの最高のカニを腹いっぱい食べて
一泊カニ込みで9500円。
民宿恐るべし!!
カニアフターはお酒片手にトークタイム。
みなカニの美味さに興奮ぎみ。
僕もはしゃいでいたが、スキー疲れと満腹感でウトウトし始めた。
元気な若者達(笑)を残し、早々に部屋に戻り、床に就いた。
最高の満足感に浸りながら…。
その夜、不思議な夢をみた。
僕の未来を暗示させるような、そんな夢だったような気がするが、
翌朝目覚めたときには思い出せなくなっていた。